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シンプリシティの法則

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シンプリシティの法則

シンプリシティの法則


ハードウェアでもソフトウェアでも、その他の分野でも、何かをデザインする際に重要な事があります。「物事を複雑にするよりも、シンプルに保つ方が難しい」ということです。また当たり前の事ですが「デザインはシンプルな方が素晴らしい」はずです。
しかし、そのシンプルさに明確な定義が無いため、軸が常にぶれていて、ちょっとした圧力で方向を見失ってしまします。

本書はその「シンプルさ」を形づくる10の法則についてのエッセイ本です。一つ一つの法則は、当たり前で基本的な事しか書いてありません。しかし、それを読ませる形式で、さらにコンパクトにまとめるのは結構凄いことだと思います。当たり前の事をしっかりと語ることが大事ですねー。
ただ名前に反してHowTo本では無いため、読んですぐに活用できるものではありません。この本は発想の基点だけを提供しています。本書を元ネタにいろいろ妄想して、自分の考えを練るという使い方が正しいと思います。

というわけで、基本的には良書なんですが、唯一最大の弱点は翻訳が微妙だということです。

10の法則のうち、もっとも重要で他のすべての法則のまとめになる第10の法則がこんな感じで訳されてます

  • (英) THE ONE - Simplicity is about subtracting the obvious, and adding the meaningful.
  • (和) 1 - シンプシティは明白なものを取り除き、有意義なものを加えることにかかわる

1ってなんだろう。意味分からん。検索してみると、The One というのは「救世主」とか「選ばれし者」みたいな意味らしいです。マトリックスのネオ君がそう呼ばれていましたね。

以下のサイトの翻訳の方が素敵です。
http://toshio.typepad.com/b3_annex/2008/04/mitsimplicity10.html

選ばれしモノ: シンプリシティとは自明のものを差し引き、意味あるものを付加することである

野暮を承知で説明すると、自明で分かりきったものを排除して、有意義なものを選別して抽出することが重要なわけで、そのニュアンスをこめて「選ばれし者」だと思います。さらに数字の「10」から「0(ゼロ=無価値なもの)」をとりのぞくと「1(The One)」が残るぞという駄洒落?が本文で解説されています。
初っ端からThe Oneを1と訳したら、単なるド直球な気がします。。。英語ド素人の俺が検索して数秒で分かる単語を調べない理由がわからない。ちょっと翻訳愛が無いなー。

まぁそこら辺は差し引いても良い本です。