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人月商売はアジャイル開発に向いてる

SIerの人月商売を本来のサービス業として考えると、受注側の人間(チーム)の能力を一定期間に渡って提供してもらい、発注する側はそれに対価を払うという形になると思う。いわゆるSES契約というやつですね。つまり本来の人月商売はプロダクトではなく、人間の能力に対してお金をはらう。プロダクトのスコープがビジネスの変化に応じて常に変化するアジャイルな開発では、プロダクトではなく開発する人たちの能力にお金を払う方がいいし、それはシステムを内製する発想に近い。(発注側にとっては直接人材を雇うよりリスクやコストを減らすメリットがある)。

ちなみに現在のSIerのエンタープライズ開発の風潮は、スコープを決めて適当な単位(人月)で見積もって、それに対する対価を払うという請負契約が主流だったりする。人月という言葉が共通なだけで、サービス業としての人月商売とは全く離れたところにある。実は売り切りのプロダクト*1に似たお金の流れであり、スコープが常に変化するアジャイルな開発には向いてないと思う。

アジャイルワナビーな人は人月という言葉の印象の悪さで勘違いしてDISりすぎ!!!人月モデルが崩壊したらそれはそれで理想からは離れていくと思う。

もちろん人月のナイーブな使い方、人間を二倍入れれば半分の期間になります、というのは間違っているのですが。

*1:もちろん売り切りのプロダクトは開発側がスコープを決められるので事情は少し違いますが