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オデッセイを観た

「でも、やるんだよ!」 サバイブするのに必要なのは、科学と根性とディスコミュージック!!

オデッセイを観た。近未来の設定、宇宙で一人ぼっちで生き残るという状況はゼログラビティと似ているけども、映画の雰囲気はかなり違う。

主人公は科学者(植物学者)出身の宇宙飛行士という設定だが、とにかくタフで前向き。火星に取り残されて救出される可能性があるのは4年後。基地にある食料は6人*1ヶ月分、地球への通信設備修復不能、ついでに聞ける音楽は船長が持ち込んだ70年代のディスコミュージックライブラリのみ、こんな状況でも主人公はへこたれない。生き残るために出来ることは全部する。

たとえば、こんな火星DASH村チャレンジを行う。

  • 救出まで生き残るには食料が必要
  • 火星の土でジャガイモを栽培する(ジャガイモは連作可能で栽培が容易、栄養価もそれなり)
    • ジャガイモを育てるための水を確報する必要あり(尿をリサイクルをするシステムだけでは足りない)
    • 着陸機に残っていた燃料のヒドラジンイリジウムを触媒に窒素と水素に分離し、その水素を燃やして水をつくる*1

目標から課題を導き出し、その課題を具体的なタスクに分解して一つ一つこなしていく。失敗したら反省して次に活かす。

これは、地上に住む自分たちが普通に仕事なり勉強なり研究なりでおこなっていることと基本的には一緒だ。主人公のヒロイックな活躍ではなく、当たり前のことを前向きに着実にこなす姿に、なぜか感動してしまう。*2

これがこの映画の魅力だと思う。


もう一つ、この映画(と原作小説)には「科学技術は人の役に立つ」という前向きなメッセージが流れているのが良いと思った。主人公やNASA所属の科学者、技術者達が、持っている知識と能力をフルに使って問題を解決していく。この姿を見て科学や宇宙やSFに興味持つ人が増えると良いな、と思いました。

*1:ちなみにこの映画における火星探査の設定では着陸機と上昇機(MAV)は別々で、MAVは本隊が到達する前に到着予定地点に送り込むことになっている。燃料節約とリスク軽減目的だと思われるけど、これを把握してないと後半の展開が理解できないかもしれない

*2:ちなみにラストの行動は無謀すぎると思う。原作では案として台詞に出ただけらしい。まぁそこは映画らしい演出ということで